1.テーマは銀行借入金から脱出する方法です
1.中小企業の財務体質は貸借対照表を見ればすぐわかります。
売上が増えれば増えるほど、それに比例して銀行借入金も増え
ます。1億円の売上の時には銀行借入金は2,000万円だったかも
しれませんが、その売上が10億円に増えると銀行借入金は2億円
になります。中小企業はあまり利益がでませんし、上場企業のよう
に増資もしませんから、増えるのは銀行借入金だけです。
これではたまったものではありません。
それでも普段はまだ良いのですが、代表者が高齢になるともっと
深刻です。
廃業しようと思っても銀行借入金があるために廃業できません。
事業承継しようと思っても後継者はマイナスからのスタートならば
ゼロからのスタートを望みます。
これは至って当たり前の事です。
先日会社の廃業の仕事を依頼されました。
仕事が全部終わったあと、私が言いました。
会社があまり大きくならなくて良かったですね。
そしたら皮肉を言われたと解釈して怒るかなと思いましたが、
その方は全くその通りだと納得していました。
こんなわけですから、中小企業の財務体質は貸借対照表を見れば
すぐわかります。在庫や保証金や設備投資や売掛金も全て資金
調達は銀行借入金です。自分の会社の貸借対照表を良く見て
下さい。そうなっていますから。
という事は在庫に支払利息がかかっているという事です。
在庫で借入金の元金を返しているという事です。
それに5年返済の借入金の利息は2%ではなく22%です。
そんなバカなと思われるかもしれませんが、増資と比べれば良くわかり
ます。増資の場合は、社外流出するのは配当だけです。
しかし銀行借入金の場合は、支払利息とともに借入金の元金も
返済しなければなりません。なおかつその元金の返済は損金になり
ません。やはり22%だと思います。
これでは中小企業は勝負に勝てません。
2.個人と会社は一心同体です。
一部上場企業の40%は無借金会社ですが、中小零細企業で
無借金会社なんて聞いた事がありません。
ほどんどの中小零細企業はみんな借金づけです。
では理由はなんでしょうか。利益でしょうか。
私も最初はそう思っていましたが、どうやらそうではないのです。
利益ももちろん財務体質に影響を及ぼしますが、もっと基本的な
ものは資金調達です。
上場企業の資金調達はほとんどは増資ですが、中小零細企業の
資金調達は銀行借入金です。
中小零細企業は増資をしても何の意味もありません。
同族株は譲渡できませんし、配当もありません。
評価され課税されるのは相続の時だけです。
中小零細企業に増資はあり得ません。
しかし中小零細企業も資金は必要です。
在庫も必要ですし、設備投資も必要です。
少人数私募債はどうでしょうか。
これならばたくさんの社債利息をもらえますし、
少し工夫さえすれば、必要な時にはいつでも償還してもらえます。
問題はその少人数私募債の財源です。
私は中小零細企業は個人と会社は一心同体であると思っています。
個人も会社もありません。総力戦です。
そうしなければ中小零細企業は勝てません。
個人で持っているものは全て譲渡し、少人数私募債で会社へ出資
します。土地・建物・上場株・ゴルフ会員権・生命保険の積立金・
役員報酬の積立金、全て少人数私募債で会社へ出資します。
そうしなければ会社は勝てません。
そのかわり個人は毎年社債利息をもらえますし、必要な時はいつでも
償還できます。
そうする事によって会社が豊かになり、個人も豊かになります。
3.財務診断の必要性
そんなわけですから、必要なのは会社と個人の財務診断です。
全ての財産・債務を調査・分析します。
会社はもちろん個人もです。
それをする事によって問題点が明白になります。
問題点が明白になれば対策が出てきます。
私どもはそれを財務診断と呼んでいます。
私は全ての会社に、財務診断は必要であると思っています。
財務診断なしにビジネスはありえません。
しかしそうでない会社を時々見かけます。
成り行きで経営しているとしか思えません。
これでは財務体質は強化されません。
明白なポリシー(個人と会社は一体である)と調査と分析が問題点を
明白にし対策が出てきます。
中小零細企業に財務診断は絶対必要です。
4.銀行借入金と資金運用では右と左ほど違います
6,000万円の設備投資をします。その資金は銀行借入金です。
耐用年数が20年の場合1年間の減価償却費は300万円です。
銀行借入金の返済期間を20年にすれば、1年間の返済合計は
300万円です。減価償却費と銀行借入金の返済額が同額ですから
資金収支がショートするという事はありません。
しかし20年後に再度設備投資をする時には会社には資金がありま
せんので、再度銀行借入金という事になります。
しかし自己資金で設備投資した場合はどうでしょうか。
減価償却費の300万円については会社の損金になりますが、お金は
出ていきませんので、会社にお金が残ります。その金額は10年後には
3,000万円、20年後には6,000万円です。つまり耐用年数期間で
投資したお金を取り戻した事になります。
そして20年後には6,000万円が会社に残っていますので、20年後に
再度設備投資する時には、また自己資金で行う事ができます。
そしてその減価償却費に相当する金額を毎月25万円ずつ海外
ファンドの積立型に投資し、年14%の利回りで回った場合、10年後
には6,476万円、20年後には3億2,529万円になります。
私はお金持ち会社と貧乏会社の違いは銀行借入金で設備投資
するか、自己資金で投資するかだと思っています。
一度銀行借入金で設備投資すると、いつまでたっても設備投資は
銀行借入金です。
一度自己資金で設備投資すると、次回も自己資金で設備投資
できます。なおかつ減価償却費相当額だけ毎月積立てた場合、
会社に大変大きな金額が残ります。
銀行借入金と資金運用では右と左ほど違います。
5.会社はお金が必要です
事業をするのにはお金が必要です。
設備投資もしますし、売掛金も発生します。
最初は自己資金がありませんので、銀行借入金でまかなうしかないと
思いますが、10年たっても20年たっても、銀行借入金では話しになり
ません。成長するに従って、自己資本も成長しなければなりません。
利益も出さず、増資もせずでは自己資本が充実するわけがありません。
私はあまり利益の出ない中小企業は、少人数私募債の活用と
資金運用がポイントであると思っています。
せめて設備投資だけは自己資本でできる会社になりませんか。
私は中小企業経営には次の事が大変重要であると思っています。
(1)土地は決して購入しない
土地は損金になりません。
それでなくても資金繰りが悪い中小企業の買うものではありません。
どうしても土地が必要な場合には、定期借地権でどうでしょうか。
これならば建物だけの投資ですから、減価償却費は損金になります。
また既に土地を持っている場合には、第三者又は管理会社への
譲渡はどうでしょうか。その譲渡代金を有効に使った方がずっと
効果的です。
(2)設備投資は自己資金で
設備投資は自己資金で行うべきです。
決して銀行借入金に頼るべきではありません。
会社にお金がない場合には、少人数私募債はどうでしょうか。
そうする事によって会社は豊かになります。
(3)個人のお金は少人数私募債で会社へ出資
私は個人で持っているお金は少人数私募債ですべて会社へ出資
するべきであると思っています。
それでなくても、会社はお金が必要です。
あまり利益の出ない中小企業はそうしなければ借金づけです。
しかし、そうする事によって個人は社債利息が取れますし必要な時
には社債を償還できます。
私は会社と個人は一心同体であると思っています。
どうでしょうか。
こうする事によって
会社が豊かになり、
個人も豊かになります。













